sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

2007-01-01から1年間の記事一覧

小さな祈り

友人の、初めての子供が亡くなった。 分娩後の合併症が原因だったとのこと。 わずか数時間の、はかない命だった。 Mの子供が亡くなったらしい―、ショッキングなそのニュースを聞いて、真っ先に 思い出したのは、前日にMと交わした会話。 大学で盛大に誕生パ…

梅酒の夢と中田ヒデへのジェラシーと。

少し前に話題になった、中田英寿編集のクーリエ・ジャポン12月号(講談社)。 日本から来ることになっていた友人にお願いして、持ってきてもらった。 わたしは決して熱狂的なサッカーファンでも「中田ファン」でもない。確かに、華やかなセレブらしからぬ彼…

必勝・交渉術

『国際機関における調停能力とテクニック(Mediation Capacity and Techniques in the International Organization)』の授業が終了。国際機関における、紛争調停に関する交渉術やその限界を学ぶことがその趣旨、だった。 講師は客員教授として招かれた、駐…

グアテマラ  -The Country Of COLOR-

大学時代の親友が、訪ねてきた。外資系投資銀行で連日18時間ワークをこなす彼女に とって、2週間の休暇は、ごくささやかなご褒美。コスタリカの我が家に一週間ほどステイした後、共にグアテマラへ小旅行に出かけた。 コスタリカ-グアテマラ間は、飛行機で約1…

Take Back the Night!

先週、平和な「はず」のキャンパスライフで起きた、ある事件。 同じ学科に所属するアメリカ人の友人(♀)が、コロン町の自宅で、深夜2時、裏口から侵入 してきた男に襲われたのだ。「人生最悪」という恐怖心を必死に押し殺し、彼女は、相手が 油断した一瞬の…

人は見た目でない、と言うけれど。

コスタリカに来て、まるまる3ヶ月。 料理好きのホストマザーが腕を振るうままに、米・豆・肉中心の生活を満喫して いたら、ある日、送った写真を見た日本の友人から、 「ちょっと、(見た目が)コスタリカ風になってきてない?」という、メールの一言が。 一…

いつもの風景

国連平和大学は小高い山の上にある。 日々、学生たちはコロン町から出発する専用通学バスに乗り、この山道を登っていく。途中、雨が降るとすぐ増水してしまう川があったり、眼下に見下ろすことのできる深い谷があったり、大型バスがぎりぎり通れるだけのおん…

Nicaragua 〜百聞は一見に・・・〜 

先週金〜日の3連休を利用し、ニカラグアへ行ってきた。 ニカラグアは、コスタリカとその南の国境を接していて、コスタリカの首都サンホセからは長距離バスで約8時間。共に長いスペイン支配の影響を受け、言葉も宗教も同じにするが、2つの国を隔てるものは、…

Sexy Word for Fund?

大学で開講された、『ファンドレイジング(資金調達)』の特別講座に参加した。 ほとんどのNGOにとって、ファンドレイジングは、切実な問題。どれだけ崇高な 理念を掲げ、壮大なプロジェクトを企画しても、その実現には、当然ながら、ファンドを提供する…

「温泉」と「平和」とその「バランス」

留学して、自分の中の何かが変わったか―。そう聞かれたとき、答えはYESとNO、両方だと思う。たしかに昔からぼんやり持っていた問題意識は、徐々に、 そして確実に明確になりつつあるけれど、(時々、誤解されるように)決して 四六時中、研究室にこもってス…

件名:「アンチ『世界平和』論」について

先日書いた「アンチ『世界平和』論」について、知人であるA氏から、 メールをいただいた。 ウォルフガングのいう「社会の数だけ、平和が存在する。」という構想が、 実は、A氏が以前から関心を寄せている国際私法(Private International Law, The Law of co…

アンチ『世界平和』論 〜The Peace or A Peace?〜

「この世界には、『いろんな平和(Many Peaces)』が存在する―。 『平和』を祈るとき、わたしたちは、それが果たして、『誰のための』『どんな』平和なのか、 理解していなければいけない―。」 一連の講義で、ウォルフガングがくり返していた言葉。 彼の言う…

Wolfgang 旋風 〜「自分」と「世界」の「関係性」〜

「私のことはファーストネームで呼んでくれたまえ。 『ミスター』も『教授』も必要ないよ。」 「彼」が最初に、わたしたちの前に登場した日―。 平和研究のビッグ・ネームがお見えになるから、と学部長による事前の アナウンスメントを受けて、当日は皆、やや…

LOHASな社会科見学

“Sustainable Development(持続可能な開発)”の授業の一環で、 循環型の有機農法を採用している農場Finca Agroconservacionistaを見学に。 大きなバスに50名近い大学院生が乗りこみ和気あいあいする様は、 さながら小学校の遠足の風景。 首都サンホセから約…

Costa Rica -世界で一番『遠い』国-

「中米は、日本から、もっとも『遠い』トコロです。」 先日、コスタリカに駐在している日本人のSさんに、そう教えてもらった。 日本の裏側は、南米チリでなかったかなと一瞬考え込んでから、納得。 日本では、北米やアジア、オーストラリアは言うまでもなく…

『Non-Violent Communication』

『ノン・バイオレント・コミュニケーション(非暴力コミュニケーション)』は、アメリカの心理学者マーシャル・ローゼンバーグ博士により提唱された、コンフリクトを乗り越えるためのコミュニケーション方法。平和学という大きな文脈だけではなく、家庭やビ…

「わたし」の歴史。「父」の歴史。「彼ら」の歴史。

自分の幸せな思い出が、世界の誰かにとっての、悲しみの記憶の一部だとしたら―。 そんなことを、想像したことがあるだろうか。 先週、Conflict Prevention(紛争予防)に関する授業で、中米ニカラグアの事例を扱ったときの出来事。プレゼンターは、アメリカ人…

誕生日によせて

13日から2泊3日、週末を利用してカリブ海へ行ってきた。 コスタリカ人の友人が借りてくれたバンに、14人が所狭しとぎゅうぎゅうに 乗り込み、首都サンホセから4時間のドライブ。 白やピンク色をした貝殻の散らばる真っ白な砂浜と、遠くまで透き通ったコバル…

リユース・デザインブランド 『エコピリカ』

数年前からお付き合いをさせていただいている、知人のプロジェクトの宣伝。 初めて会ったのは、大学4年のとき。人と人との‘縁結び’が大好きな友人に連れ出され、同じく初対面の外国人のゲストたちと一緒に、 楽しく浅草や皇居を回った。 第一印象から、まわ…

BANANA REPUBLIC -バナナ共和国の真実‐

1978年にカリフォルニアに登場した、バナナリパブリック。「手の届く高級感」を 備えたカジュアルアイテムをそろえ、アメリカの大抵のショッピングモールで見つけることができる。2005年には日本に上陸を果たし、話題になったのは 記憶に新しい。わたしも好…

‘Theater of the Oppressed’

毎回のグループプレゼンテーション。今回の発表者は、アメリカ人A(♀)、イギリス人L(♀)、日本人T(♂)、中国人P(♂)の4名。 最初から、何かがおかしかった。グループの息がとにかく合っていない。流れもちぐはぐ。英語での説明にもたつく中国・日本人メ…

「コンフリクト」を考える

■conflict 意味1. 不一致、衝突、対立、論争、摩擦、葛藤、あつれき、法の抵触 意味2. 争い、紛争、闘争、戦争、戦闘 (SPACE ALKより) なにかとネガティブな意味合いを持つことが多いこの言葉。意外にも、平和学の文脈の中では必ずしも「コンフリクト」=…

コロン町住宅事情

コロン町のホセ・マリア邸に居候生活を始めてから6週間。 ありがたいことに大きな問題もなく、順調に生活している。 部屋がちょっと狭い(6畳くらい?)とか、6才のダニエルが平日/週末関係なく 朝6時から元気に駆け回る音とその振動が部屋にツツ抜けである…

「平和」と「欺瞞」と。

“What is ‘Peace’ to you? How is your perception of ‘peace’ different from the one your culture or society defines? ” (あなたにとって「平和」とは何でしょうか。それは、あなた自身が所属する文化や社会が捉える平和観との間に、どのような矛盾をも…

A scent of coffee

あまりモノには執着しない方なのだが、こちらに来て出会ったモノで、日本(&フィリピン)に絶対に持って帰るとすでに心に決めているモノ。 “chorriador (チョリアドール)”をご紹介。 「愛用品」というより、もはや日常生活の「必需品」か。 チョリアドール…

旅雑感

日本から訪ねてきた友人Iと、大学の仲間6人と共に出かけた 海亀産卵ツアー。 1ヶ月ほど前に食堂で偶然出会った旅行代理店の女性にアレンジを依頼し、交通費・宿泊費・食費・公園内の見学代込みで$204という、ちょっぴり気恥ずかしくなるような典型的パッケ…

海亀の涙

トルトゥゲーロ国立公園は、カリブ海に面した天然の運河と周辺の熱帯雨林を含む1万8千ヘクタールもの広大なエリア。その手付かずの大自然には、ワニやジャガー、サルやナマケモノなどの他、多種多様な水鳥や昆虫が生息している。中でも7−9月には、産卵のため…

あの頃と、今と。

先週金曜から、大学時代の懐かしい友人Iが日本から遊びにきていた。 「ここはもう、コスタリカのあなたのお家と思ってちょうだいね」と、ホストの ホセとマリアがIのために部屋を用意してくれる。この1週間、6才の息子ダニエルと遊んだり、今まで忙しさを理…

平和と教育

現在受講中の平和学基礎講座は、オムニバス形式。 今回の講師、アリアナは知的な美しさを持った教育者。 彼女がこのフィールドに深く情熱を注ぐようになったきっかけは、2001年、彼女自身が教師として実際に経験した、米国カリフォルニア州サンディエゴ・サ…

「アジア」とか、「アフリカ」とか。

先週、私の所属するDual Campusプログラムの「同志」で、最後までマニラに取り残されてしまっていたバングラデッシュ人のMが、ついにコスタリカに到着。遅れること、約2週間。コスタリカでのオリエンテーションも授業もとうに始まっていた中、ひとり残されて…