Almost illegal? その2
移民局での、もう一つの出来事。
「ビザの申請はこの窓口でいいんでしょうか」
少し不安げな声の主は、セブ島の大学からきた日本人の若者。
彼の話によると、なんと、自分と同姓同名の人物がフィリピンで殺人を犯したために、ビザの延長申請を却下されてしまったとか。そして彼はただ身の潔白を証明するため、はるばるマニラまでやって来たのだそうだ。
「ホテルやら航空代やら、もろもろ手続きで10万円近くかかっちゃいましたよ。
もう学校どころじゃないです、本当に。」途方にくれたように、彼は言う。
セブの警察も、パスポートさえ調べれば、彼が殺人犯と同一人物でないことなどすぐに証明できそうなもの。
というよりむしろこれは、役所と警察の怠慢による人権侵害というべきか。
この話をフィリピン人の友人にしたところ、彼も数年前、ほとんど同じ経験をしたことがあるとのこと。彼の場合、ミドルネームとラストネームが、たまたま過去に当て逃げをした人物と一致したために、犯罪経歴証明書を警察に発行してもらえず、危うくアメリカへの留学許可を取り消されるところだったとか。結局、何度も何度も警察に通い、面倒くさがる担当者をなんとか説得したそうだ。
さわらぬ神にたたりなし。
世の中注意をきちんと払っていれば防げるものもたくさんあるけれど、フィリピンの場合、日本よりも運に左右される要素が多いのかも?くわばらくわばら。シンプルな名前をお持ちの方は、どうぞお気をつけくださいませ。
どうか何事もなく、コスタリカに旅立てますように。
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写真は、パヤタスの一区画。「第二のスモーキーマウンテン」といっても、全てがゴミ山なわけではない。
もっとも、昼間でも一人で歩き回るのは厳禁。