A Golden Combination

フィリピンの食卓に必ず上るもの。

それは、フォーク＆スプーンという黄金のコンビネーション。
少しお洒落なレストランでも、箸やナイフを見る機会は、数えるほどだ。

基本の「構え」は、右手にスプーン、左手にフォーク。

例えば肉・魚料理であれば、右手のフォークを使って身を押さえ、スプーンで（ナイフのように）、切ったりそぎ落としたりする。小さく切ったおかずを、スプーンとフォークを両手で器用に操り、ライスと混ぜ合わせながら、スプーンの上にのせて食べる。
フィリピンでは、このようにおかずや汁を、ライスに混ぜ合わせて食べることが多い。

フライドチキン（KFC）でさえ、チキンはあくまでご飯のおかず、という位置づけが明確で、ご飯とセットで登場するのが一般的。もちろんこちらも、スプーンとフォークを使用。

いい服を着た、いい年をした大人やおじいちゃん・おばあちゃんまでが、両手にスプーンとフォークを持って、ご飯を混ぜ混ぜしながら食べる姿はなんとなくかわいらしい。どこでも見かけるこの光景に見慣れるまでには、ずいぶん時間がかかった。
スペインやアメリカの影響を長く受けたこの国が、どうしてこの組み合わせで食事をするようになったのか、ちょっとしたミステリーである。

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写真は、タガイタイの"Secret Garden"にて。