sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

引越しました

sayakot2010-08-22

突然ですが、昨日、引越しました。以前の家はオフィスに近く、設備面でも何かと快適だったのだけれど、元々、国際家畜研究センター(ILRI)の短期滞在者用の宿泊施設ということもあって、収納スペースは限られ、ご近所が落ち着きなく入れ替わる。極めつけは、ILRIで大きなイベントがある際には、その間家を明け渡さなければならないという制約があり、どうしても、“間借り”させてもらっている感が拭えなかったのです。


新居は、実を言うと3日前にブローカーに紹介してもらったばかりの物件。昨日は日本人の方からいただいたバルサン(ダニ駆除の薬)で家を薫製にし、その間、事務所のドライバーの力を借りて一通りの買い出しに行きました。布団、枕、シーツ、ゴミ箱、観葉植物etcを各地で調達し、帰宅後はゴキブリの糞と格闘しながらの大掃除。今朝は気持ちよく目覚めて、トマトスープを作り置きし、今はエチオピアコーヒーを飲みながら、お気に入りの音楽を流して、ああ自分の城があるというのはこんなにも心落ち着くものかと幸せな気分に浸っています。


とはいえ、こんなに急ぐつもりは全くなかったのです。めぼしい物件を一通り見て回るつもりでブローカーと2人で訪ねたら、いかにも頑固そうでこわもてな大家氏に、いきなり、「今決めなければ次に渡す。次にいくらでもアテがあるんだ」と言われ、面くらったのが始まりでした。そのあまりの唐突さは、いくらなんでもそれは無理、と通常は諦めるシーンなのだろうが、そうできない魅力がなにかこの家にはあった。そして、せめて3日間待ってください、いや絶対にだめだ、の平行線。


完全に劣勢で、もう諦めようかという頃、話の流れの中で、頑固大家氏がSAAのカントリーディクレクターであるA氏と友人関係ということが判明。「そうか、お前はSAAで働いているのか、、、うーん。。。」と、大家氏が急に考え込み始め、情勢好転。結果、翌朝SAAのアドミ・マネージャーS嬢に安全面や支払い条件等を確認するまで待ってもらうことをなんとか認めてもらう。わたしの突然の要請に、翌朝S嬢がどんな反応をするか、正直ハラハラしたが、家を見た彼女に、“Super nice!”と言われたことに背中を押され、そのまま契約、翌日入居となったのでした。


家のお気に入りポイントは、まず、立地。外国人向けのスーパーやショッピングモール、カフェ・レストランの立ち並ぶ、アジスアベバの目抜き通り “Bole”から徒歩5分、その名も “Bole Japan Street”と呼ばれる通り沿いの、日本大使公邸や各国大使館が並ぶ閑静な住宅街の一画。


後から分かったことだが、JICA/大使館関係の知人も徒歩圏に多く住んでいて、地域柄、セキュリティの巡回も多く、安全面も◎。嬉しい事に、近くには地元のエチオピア人で賑わうローカルマーケットもあり、新鮮な野菜や生活雑貨がスーパーよりもずっと安く手に入る。目の前で羽をむしられていく鶏を見たときは少しショッキングだったけれど、これも直に慣れるはず。。。日本人レディース会で使った韓国料理屋さんもご近所です。


家はこぢんまりとした平屋の一戸建で、近隣の巨大なお屋敷群に比べると、いたってシンプル。家の玄関のドアを開けてすぐにダイニング兼リビングスペースがあり、それに、主寝室と小さなゲストルームが2つ、書斎、キッチン、バスルーム。「素敵!」と感激する華やかさはあまりないが、独りモノには十分すぎるサイズ。心配していたお湯も出るし、来週には頑固大家氏が洗濯機とカーペットを入れてくれると約束してくれた。


しかし、何よりわたしが心惹かれたのは、敷地の門を開けると目の前に広がる美しい庭。定期的に庭師をいれているという大家氏こだわりのその庭は、バラやブーゲンビリア、その他多くの花々が咲いており、鳥たちも多く集まってくる。家庭菜園ができそうなスペースも別にある。敷地自体が高いゲートで囲まれているので、昼でも夜でも、庭に面した家の扉を開放できるのも気持ちがいい。


報告を聞いたケニア人の同僚には、「え、1日で決めたの??僕は今の家に決める前に、100件は見たぜ」と驚かれたが、今回のケースに関しては、直感がうまく働いたような気がする。まだ2日目ですが。


そして今日。勢いにのって、近所の日本人の知人宅で働いているメイドさんのメクデス嬢に、我が家にも平日毎日2時間半だけ立ち寄ってもらうことを決める。月々の支払いは600Birr (4000円弱)。メイドさんのいる生活というのにはずっと抵抗があったのだが、仕事に出ている間、買い物やゴミ出しを頼むことができるほか、日中信頼できる誰かに出入りしてもらった方が、家の安全上もいいだろうということ、そしてもう一つの大きな理由としては、将来犬を飼うことも想定して、出張期間中に犬を任せられる人が欲しかったということもあり。


この国では、在住外国人の間で、しばしば犬を回し合う。要は、赴任中に番犬として飼った犬を、自身の仕事の任期が終わると、知り合い宅に譲っていくというパターン。何年おきかに飼い主が変わっていくというのは、当の犬にしてみればかわいそうな話の気がするが、番犬としての需要と、海外に連れ帰ることの難易度の高さ(首にICチップを埋める手術をできる場所が非常に限られているため)とが、そうしたトレンドを生んでいるようだ。帰任する○○さんが犬の貰い手を捜している、という情報は実際よく回ってくる。わたしも、あわよくば。


話を戻すと、さっそく紹介してもらったメイドのメクデス嬢は、同い年かそれより若い位。はつらつとしていて、幼稚園で英語を教えているというだけあり、英語も滑らか。通常、留守宅を任せられるだけの信頼が置け、しかも英語でコミュニケーションができるメイドさんを探すのは至難の業と聞くが、運よく知人が紹介してくれたのがよかった。平日の午後に来てもらうだけなので、実際顔を合わせる機会はほとんどないと思うが、折に触れて彼女のことを知る機会を作ることができたらと思う。


さて、気づいたらもう夕方。。。
リフレッシュしたエチオピア生活の再スタートです。


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新居の写真です。