sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

もう見ました?

sayakot2009-12-12

オバマ大統領のノーベル賞授賞式の演説。


日本語版:
http://www.asahi.com/international/update/1211/TKY200912110021_03.html


原文:
http://swampland.blogs.time.com/2009/12/10/barack-obamas-nobel-prize-speech-transcript/


米国内では、戦争を正当化したと共和党が喜び、平和愛好家からは大きな批判があがっているそうだけれども、そのどちらも、大統領の真に意図したところを組んでいるとは思えない。


「正義の戦争」なるものが存在するかどうかはともかく、また、彼の認めるとおり、これまでの米国主導の戦争が、すべてそれを体現してきたわけでは全然ないと思うけれども、気が遠くなるほど根深い今の世界の複雑さと、それに対してわたしたちがどのような希望を持てばよいのかについて、彼は非常に冷静に、的確に捉えているように思える。なんだか、一国の大統領とは思えないですね。


もちろん実際は、この大国が、その言葉通りに動いていくわけではないだろうけれども(それがまた複雑)、こうしたビジョンを持った人が指導者であるということ自体、大きな救いだと、私には思えます。


"今日もどこかで、武器の数で圧倒的に不利な状態にあっても平和を保つため踏みとどまっている兵士がいる。今日もこの世界のどこかで、政府の残忍さを知りながら抗議のデモ行進をする勇気を持つ若い女性がいる。今日もどこかで、貧困に打ちのめされながらも、それでも自分の子どもに教える時間を作り、なけなしの小銭をはたいて学校に行かせる母親がいる。こんな残酷な世界であっても、子どもが夢見る余地は残っていると信じているからだ。


そんな彼らを見習っていこうではないか。常に抑圧はあることを認めながらも、正義を追求することはできる。手に負えない欠乏があることを認めながらも、尊厳を追求することはできる。曇りなき目で見れば、これからも戦争があるだろうことを理解しつつ、平和を追求することはできる。"


そういうことなんじゃないかと、わたしも思います。


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写真は、久しぶりに見つけたセイバの木。
マヤの間では、上界と地下界を繋ぐ聖なる木とされています。