sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

生命の神秘

sayakot2007-08-09

フィリピンの珍味「バロット」をご存知でしょうか。


要は、アヒルの「ゆで玉子」なのですが、コレの強烈なところは、中に孵化直前のヒヨコが入っていること。栄養満点で、屋台やマーケットで容易に見つけることのできるこの食べ物は、一つたった10P(25円)。時々、籠を持ったおじさんが通りを売り歩いていたりもします。


・・・とはいえ、フィリピン人ならば誰でも大好きな食べ物なのかと思いきや、Ateneoに通う友人たち(=上流の人々)に聞いてみると、大抵、顔をしかめて、あんなグロテスクなモノは食べないわ、という反応が返ってくる。あくまで庶民のスナック、というのが実際のところのもよう。


わたし自身もフィリピンに着いてまだ間もない頃に一度チャレンジしたものの、一口小さくかじったところで挫折。そしてフィリピン滞在が残りわずかになった今、再度挑戦。


食べ方は、普通のゆで玉子と特に変わりません。基本のステップは?皮を剥いて?好みによって塩をかけ?かぶりつく♪と、いたってシンプル。


コツといえば、上部に少しだけ穴を開け、先に、中のスープをチュルルと全部飲んでしまいましょう。玉子(ヒヨコ?)を食べているときに、手がびしょびしょに濡れずに済むし、人々いわく、このスープにこそ、バロットの旨味が一番に凝縮されているとか。中身はグロテスクすぎて食べられないけれど、このスープは好き、そんな声もちらほら。


バロットを楽しむ上での最大のハードルは、やはりチクリと疼く胸の痛みでしょうか。想像力を最小限にコントロールできれば、実際に感じている以上に美味しいのだろうなと思いつつ、目を閉じて考えまいとすればするほど、熱でぐったりしたヒヨコの姿が頭に浮かんだりして。これにはもう「開き直り」が一番有効かと。



バロットの面白いところは、パーツによって味が全然違うこと。
・先ほどご紹介したスープは、少し生臭めの玉子スープ味。
白身の部分は、やや繊維質で歯ごたえのある玉子の白身の味。
・ヒヨコの部分は、玉子の黄身と鶏肉のササミの絶妙なミックス味。


ニワトリって本当に黄身と白身から成長したんだなあと、生命の神秘を体感できること間違いナシ。
是非一度、お試しください♪