sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

The Paradise?

sayakot2007-06-23

マニラから南に約60km行ったところにある、タガイタイ(Tagaytay)へ。


標高約700mのこの地からは、タール湖と、そこに浮かぶ世界最小の活火山タール火山が一望できる。高地に位置するため昼間も比較的涼しく、お手軽な避暑地として週末になるとマニラから多くの人々が訪れる。結婚式場としても人気のスポットだとか。


今回訪れたピクニック場は、マニラ市内の小学校の遠足としても典型的な場所とのこと。
常設された簡易コテージからは、タール火山のカルデラが良く見える。小学生くらいの子供たちを連れた家族でにぎわっていた。
フィリピン人の友人によれば、タガログ語だけでなく、複数の地方の言語が聞かれたそうだ。きっと毎週のようにルソン島の様々な地域から、つかの間の憩いを求めて、多くの人々がこの地を訪れてきているのだろう。


近年、高級リゾートとして開発が急ピッチで進んでいるとのことだが、通りを縦横無尽に行き交うジプニーやトライシクル、上半身裸の子供たちが走り回るバラックのような居住地域は、このタガイタイでも例外にもれることなく、見慣れた風景として広がっている。


それでも、車窓から突如広がるゴルフコースや、この国ではほとんど目にすることのない乗馬場、「売り出し中」の看板の立てられた美しい家々を見れば、たしかに<フィリピン版>軽井沢といえないこともない。


また、このタガイタイは、日本人シニアの再定住先として知られている。ターゲットは特に、2007年前後に退職を迎える団塊の世代。温暖な気候、日本からの距離的な近さ、物価の安さ、そして英語が通じることを謳い文句に、彼らが第二の人生を始める「楽園」として、近年積極的なプロモーションが展開されているとのこと。
フィリピンでは、海外から退職者を優遇して受け入れており、日本人も国籍を変えることなく永住でき、出入国も自由に許されている。


ゲートに囲まれた美しい白壁の「楽園」は、あたかもそれだけで独立した世界のようにそびえ立っていた。


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写真は、Tagaytay Picnic Grove Complexからの眺め。湖の真ん中に浮かぶ、タール火山とそのカルデラが見える。