sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

がんばれ、日本。がんばれ、東北。

sayakot2011-03-15

“I’m very sorry about Japan, Sayako”
11日の朝、オフィスで作業をしていると、そう申し訳なさそうにドライバーに言われた。え、何が?と返して知った東日本大震災。つい先ほどまで東京で働く同期とメールでやりとりをしていたばかりだったので、きっとドライバーが先日中国で起きた地震と勘違いしているのだろうと思った。だが念のためと思って開いた朝日新聞のウェブサイトを見ると、震源地は東北、M8.9という数字が飛び込んできた。


家族全員の無事が分かるまでは、1時間だったか、2時間だったか。東京はそこまで被害は受けていないはずだから大丈夫と、家族の様子を心配してくるスタッフに対し冷静を装いながら、ずきんずきんと感じる自分の鼓動。
幸い家族と無事に連絡がついてからも、依然として続く余震と原発の情勢は、安心というにはほど遠い状況で、アフリカというはるか遠くの大陸にいるがゆえのもどかしさは積もるばかり。


これまでリビアチュニジア象牙海岸の争乱の話題で持ち切りだったBBCのトップニュースは、一夜を境に“JAPAN DISASTER”の文字が連日飾るようになり、BBCを通じて刻々と変わる母国の情勢を知る日々は、あまりに“Surreal (非現実的)”に感じられる。テレビに釘付けになりながら、津波にすべてをさらわれ無惨に残された瓦礫の山を見るにつけ、そして繰り返し流れる無機質な発電所の爆発を見るにつけ、本当にこれが自分の生まれ育った国のことかと信じられない思いがする。「心にぽっかりと穴があいたよう」と、同様にアフリカにいる日本人の友人が表現していたが、本当にその通りだと思う。


そうした中で、世界の友人たちからの励ましは何にも代えがたい支えになっている。ハノイでのインターン先の上司Cさん、カリフォルニアでの幼児期を共に過ごしたアメリカ人R一家、コスタリカのホストファミリーのホセ&マリア、大学・大学院時代の同期の数々、メキシコ時代のプロジェクト仲間、お世話になったホステルのおばさん、、、。この数日間で届いたメールやメッセージは数知れない。「私たちの心は日本と共にあります。」そのシンプルな一言が、心に響く。
またここエチオピアでは、オフィスの仲間はもちろん、大家氏やメイドのM嬢、馴染みのタクシー運転手たちからも次々に温かい気遣いのメールや電話が届く。同僚のドイツ人A氏夫妻は何かできることがあったら何でも言ってくれとそう言うために、週末わざわざ家を訪ねてきてくれた。


メディアを見ていても、戦後最大という極限の状況下を、支え合い乗り越えようとする日本の人々に対して世界から寄せられる敬意とエールに、ただただ胸が熱くなる。隣国の韓国、中国からさえも。

http://jp.wsj.com/Japan/node_196990

  • The Independent(英国)/朝日新聞:「がんばれ、日本。がんばれ、東北。」

http://www.asahi.com/international/update/0313/TKY201103130283.html

  • ソウル新聞(韓国)/読売新聞

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110315-OYT1T00015.htm

http://www.asahi.com/international/update/0313/TKY201103130126.html

  • NY Timesコラム(英文)

http://kristof.blogs.nytimes.com/2011/03/11/sympathy-for-japan-and-admiration/


大切な人の命を自分の命を失う恐怖を、また、失うかもしれないという恐怖を、日本につながりのある世界の全ての人々に突きつけた今回の出来事は、「平和ぼけ」と揶揄されながらこれまで平穏に生きてきた日本人にとって、人生観やアイデンティティーを根底から揺るがす強烈な「共通体験」となった(ている)ように感じている。言葉にならないほどのこの重い悲しみの時が、いつかやがて、極限の状況下でも人々が互いを思いやり、残されたものを愛おしみ、傷ついたものに対する心からのシンパシーを捧げた日として、そして世界中からの心からの祈りを受けた日として、人々の記憶に刻まれ、復興の礎となる日が来ることを願っている。


一人でも多くの命が救われることを、心から祈っています。


◇最後に、下記募金サイトの告知です。
日本財団では、今回の地震被害に際し、東北地方太平洋沖地震支援基金を立ち上げ、被災された方への支援を行っていくことになりました。
広く皆様方からのご寄付をお願いしたいと考えております。
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/news/2011031202.html

いただきましたご厚意は、 社会的弱者に対する支援を長年行ってきた日本財団の強みを活かし、まずは障碍のある方や在日外国人の方などのいわゆるソーシャルマイノリティの方々をはじめ、学生、子どもたちへの支援にまず使っていく予定です。 ご関係者やご友人の皆様方にお知らせいただければ幸いです。