sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

お荷物ピックアップ

sayakot2010-07-31

先日水曜日に出張から帰ってきたものの、いまだにオフィス近くでのホテル暮らしが続いている。エチオピアに到着してからわたしが住んでいたコンパウンドは、もともとILRIという国際家畜研究センター所有の滞在施設で、本来はその職員のためにあてがわれるもの。これまでわたしが特別に滞在できていたのは、ILRIとSAAの関係があってこそ。だけれど、今回のようにILRIが世界中からゲストを招いた大きなイベントを開催する際は、わたしたち部外者は敷地を追い出されてしまうのだ。


こんなことは年間を通じて滅多にないそうだが、1週間だけとはいえ、今さらに荷物を全てまとめてチェックアウト&再チェックインしなければならないのは、非常に不便。まあ明日の朝には戻れるのだが、今後もこういうことが続くとしたら、本格的に外で家探しをした方がいいのかな。。。本当はあまり動きたくないのだけれど。


さて。今日はせっかくの土曜日にも関わらず、朝8時半から空港近くの倉庫へ、日本から送った引っ越し荷物の引き取りに。倉庫には、既に、同じように海外からの荷物を待つエチオピア人がぎっしりと集っていた。内陸国で産業の乏しいエチオピアでは、国内の物資が量も質も限られており、お金に余裕のある人や海外に親戚がいる人たちは、こうして外から洗濯機や毛布、衣服などを取り寄せるようだ。


受取りの手続きとしては、まずAirWay Bill (航空貨物受領証)を担当者に渡し、それを担当者が倉庫係に渡して該当荷物を引き出し、X線検査後、別の係員がすべての箱を開けて中身をチェック、その後電化製品などへの税金と、倉庫保管料の支払いを行う。


しかし受付予約時間の9時を過ぎても、第一ステップである引取書類を受け付けてもらえない。付き添いにきてくれたSAAのドライバーが必死に交渉しても、とにかく外で待て、の一点張り。いったんは外で待ってみたものの、先ほどの中の様子では何時になっても誰も呼びにきてくれないであろうことは明らか。再び強引に中に入り、書類の受付を求めるけれども、既に前に来た人々の書類が積み上がっており、しかも担当者は一人だけ。果たして何時になったら受理してもらえるのか、後日出直した方がよいのかもまるで手がかりもなく、すでに誰が先に来たのかさえ分からない状態で立ったまま待たされる人々。せめて番号札くらい配布すればいいのに、、、というのはナイ物ねだり。


3時間、本かipodでも持ってくればよかったと思いながらあてもなく待ち、しびれをきらして再度、今度は別の担当官に訴えてみると、今度はあっさりと受けつけてもらう。こうした謎の便宜は恐らく外国人の特権のようなもので、同じように待っている地元の人たちに申し訳ないと思いつつ、とりあえず胸をなでおろす。


そして待つことさらに1時間。ようやく名前を呼ばれ、倉庫から引き出された荷物を見ると、1箱足りない。全部で6箱のはずだと言うと、まだ到着してないんじゃないかとの適当な答え。いやいや、日本の引越会社から既に一括で送ったとの連絡を受けていると言うと、面倒くさそうに、じゃあ一応探してみるよとの返事。しかも最初に見せられた5箱のうち、3箱は関係ない荷物であることが判明し、4箱改めて探してもらうことに。さらに待つ事1時間。もう失くなったかもしれないなと内心思っていたら、先ほどの担当者に、あったぞーと大声で呼ばれる。


その後は、台の上に荷物の中身をぶちまけられ、アイテムのチェック。前任者からは、箸1膳、しゃもじひとつまでチェックされると聞いていたのだが、運良くわたしの担当者の興味は、電化製品のみのようだった。しかも不思議に炊飯器や鍋料理用のホットプレート、アイロン、電子辞書は免税で、プリンターだけ2500円ちょっと支払うことに。もっと大きな額を想像していたので、よかった。


その後ももろもろの支払いや、車への荷物の積み込み等々、なんだかんだ時間をとられ、ホテルに戻ってきたのは3時過ぎだったけれど、聞いたところによると、人によっては3、4日待たされる事もあるそうで、1日で、しかも明るいうちに手続きが全て済むのは非常に幸運なことだとか。それにしても、この効率の悪さはどうにかならないものでしょうか。その国にはその国のスタイルがあるのだろうけれど、大切な物資を受け取りに来た人たちが、ふんぞりかえった一部の担当官の気まぐれで何日もあてもなく待たなければならず、紛失や破損があっても泣き寝入りという仕組みは、あまりにヒドいように思えて。休日にも関わらず辛抱強く付き添ってくれたドライバーCは、だからこの国はダメなんだと言っていたけれど、真摯に生きている人たちがささやかにでも報われる仕組みがあればと願わずにはいられません。とにかく、Cには本当に感謝。


積み込んだ荷物は、まだわたしが元の家に戻れないこともあり、いったんフィリピン人L女史の家に置かせてもらう。わが家に戻れる明日が待ち遠しい。到着したてのホットプレートで、ひとり鍋パーティでもしようかしら。

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写真は、SAAの支援するピーナッツ製品加工グループの女性メンバー。