sayakotの日記

コスタリカ、フィリピン、ベトナム、メキシコ、エチオピアで、勉強したり旅したり働いたりしていた当時20-30代女子のブログ。

生きて、息する、企画書。

sayakot2008-02-05

年明けから受講していた、ソーシャル・アントレプレーナーシップの集中ゼミ。


毎日毎日あまりに密度が濃くて、中盤以降は息が切れ出したが、先週金曜日、
ブジに最終課題である自分のビジネス・プランを提出した。A4にしてたった23枚
だが、面倒くさがりの私には珍しく、深夜まで友人に何度もブレインストーミング
付き合ってもらいながら何とか仕上げた、いわば「執念」の企画書。本格的に
書き始めてから完成までは1週間もかからなかったが、心情的には学部時代の卒論以上の思い入れがあるかもしれない。


細部にまでできるだけ想像力を働かせて書いたつもりだが、所詮は現実を
知らないコムスメたちの夢物語にすぎないかもしれない。だがそれでもいい。
実際の実現可能性については、「その方面」の知人たちに見てもらいながら、検証し、肉付けしていきたいと思う。
このように、その後も書き換えられながら、まだまだ進化していく企画書のことを、“Living, breathing document”というのだと、
昨日のブログでご紹介した、ホセ青年は言っていた。生きていて、息をしている、世界に一つの企画書が、ここに誕生したわけだ。


それにしても、このゼミには、本当に感謝・感謝。ビジネス経験も経営の知識も浅いわたしのような学生が、まさか、本当にこうした、組織概要から中長期計画から結論まで、「一応」コンプリートされた具体的ドキュメントを生み出すことができるとは、正直あまり思っていなかったからだ。実際、今回提出した企画書の発想に辿りつくまでには、かなりの紆余曲折があった。フィリピンでの有機梅酒ビジネスとか、日本人の子供を対象にした、レイテ島での総合学習型キャンプとか、いろんなアイデアが、浮かんでは消えた。


今回つくづく実感したのは、「こんなものがあったらいいのに」とか「あれはこうだったらいいのに」とか、あれこれ想像を膨らませるのは本当に簡単だけれど、それに現実味を持たせようと、いざ足を一歩前に進めたとたん、急にいろんな壁が立ちはだかるということ。そしてその壁は、採算性とか実現可能性とかいったビジネスとしてのリスク以上に、「そのプロジェクトは、自分たちの人生をフルにコミットするだけの価値が、本当にあることなのか?」という問いに関わっているように思えた。


当たり前だが、この世界にマクロ・ミクロ様々に存在する数々の問題を、すべて一度に解決することは到底できない。
今回のビジネス・プランに取り組むに当たって、わたしが疑似体験したのは、自分が本当に実現したいことは何なのか、それは本当に、今自分がやらなければいけないことなのか、そして、それをやりきるだけの覚悟が自分に本当にあるのか、それを自問自答するプロセスに他ならなかったように思う。


当の中身についてはしばらく<企業秘密>ですが(笑)、一つだけ、今回の企画書の締めくくりに、引用した言葉をご紹介。



“Be the Change You Want to See in the World”
  Mahatma Gandhi



“あなた自身が、世界に自分が見たいと思う変化になりなさい―。”
   マハトマ・ガンジー